2013年6月12日水曜日

映画:『ムカデ人間』


〜ストーリー〜
シャム双生児の分離手術の名手として名を馳せる外科医ハイター博士。
彼には密かな野望があった。
それは、別々の人間の口と肛門を繋ぎ合わせてムカデ人間を生み出す事だった。
ある日、博士の自宅に遭難した女性旅行者が2人助けを求めて現れる。
彼女らを監禁した博士はもう一人日本人男性を監禁し、
禁断の手術に踏み出すのだった…。

知る人ぞ知るグログロカルトムービー。
手を出したらダメだ…と思いつつ手を出してみたら、やっぱり後悔した…。
荒唐無稽な内容ながらも妙に説明も描写も丁寧なうえ、
ムカデ人間完成後は凄惨の一言。
だって、3人の人間を口と肛門で結ぶっていう事は、
後ろ2人の食事は…言わずもがな、である。
SAWシリーズとは違って生理的なところをエグってくるグロさ。
間違っても淑女の皆様は手を出してはいけないし、
グロ耐性あるぜ!という紳士の皆様でもお腹いっぱいの時には観ない方が良い。
何人かでギャーギャー騒ぎながら観られるかどうかも微妙。
こんな映画が生み出された事自体狂気の沙汰ではないが、
何よりも恐ろしいのは、この映画のスマッシュヒットを受け、続編が生まれたこと。
こちらは未見だが、2ではハイター博士に憧れた醜男が7人もの人間を連結するさらにエグい内容で、さらに、3の製作も決定。
こちらはハイター博士が復活し、
メタルクウラもビックリの百人ムカデ人間を見せる予定という…。
我こそはというドSピープルか、ス○○ロ耐性のある方のみにオススメします。

映画:『TIME』


〜ストーリー〜
余命が貨幣の代わりとなった近未来。
貧困層の青年ウィルはある事件をきっかけに100年以上の余命を与えられ富裕層の住むエリアに侵入する。
そこで社会の仕組みを知ったウィルは、
警察とギャングに追われながら貧困層を解放する戦いに身を投じる。

ジャスティン・ティンバーレイク主演のSF映画。
おそらく貧困層と富裕層に二分された現在のアメリカ社会や、
それを生み出した資本主義経済への批判がテーマ。
しかし、主人公がやっている事は強盗と銀行のお金を貧困層にたまにバラまく事だけで、
経済の仕組みを根本的に作り変えるというものではない。
この映画、こういった感じの浅さが結構色々な所で目につく。
例えば、主人公の父親のエピソードを掘り下げれば警察との駆け引きがよりスリリングになったろうし、
富裕層であるが故の悩みをもっときちんと描く事で、
主人公の行動により説得力を持たせることができたと思う。

映画:『デイブレーカー』


〜ストーリー〜
人間をヴァンパイアに変えるウィルスが広がって10年が経った。
人間の人口は5%にまで減少し、ヴァンパイアの社会は血液不足と、それに伴うサブサイダー(変異体)の出現に悩まされていた。
血液学者であるエドワードは代用血液の開発に取り組んでいたが、成功の糸口を掴めずにいた。
しかし、ある日、エルビスという元ヴァンパイアの人間が現れ、エドワードに協力を要請する。
それは、ヴァンパイアを人間に戻す治療法の開発だった。

イーサン・ホーク(『ガタカ』『アサルト13』)、ウィレム・デフォー(『スピード2』『スパイダーマン』)、サム・ニール(『ジュラシックパーク』シリーズ)ら豪華キャスト主演の近未来吸血鬼映画。
少々ダークでグロめなゴシックホラーのテイストと、
無機質で機械的なサイバーパンクのテイストが混ざり合った世界観が特徴的。
また、吸血鬼ものとしては一風変わった設定を持つ。
オチが強引な感も否めないが、
ストーリーかキャストに魅力を感じた人、
もしくは、サイバーパンクかホラーが好きな人で、
バイオハザードの1くらいのグロさなら平気という人ならそれなりに楽しめると思う。
"こけおどし"も少なめ。

映画:『リーピング』


〜ストーリー〜
かつて宣教師をしていたキャサリンは布教先で夫と娘を失った。
それ以来、神の存在を否定し、いわゆる奇跡と呼ばれる現象を科学的に解明する事をライフワークとしていた。
ある町でひとりの少女が兄を殺して以来、出エジプト記の10の災いに似た現象が起きている事を知ったキャサリンは調査に向かう。
しかし、町で起こる現象の数々は、いくら科学的調査を重ねても解明できないものばかりであった。
やがて町は事件の鍵を握る少女を中心として不穏な空気に包まれ始める…。

ヒラリー・スワンク主演のホラー映画。
この映画、確か公開当初は「イナゴ少女現る!」とかいう、
それだけで何パーセントの観客を失ったのだろうと思うほどひどいキャッチフレーズで宣伝されていた。
しかし、実際はキリスト教や悪魔崇拝をベースに、サスペンス要素も多分に含んだ立派なホラー映画。
例えば、リチャード・ギアの『プロフェシー』やミラ・ジョボヴイッチの『フォース・カインド』みたいに、
このテの超常現象を扱うホラーはオチが消化不良になりがちなのだが、
本作はストーリー上の伏線がしっかりしているため最後までしっかり鑑賞できる。
最後の最後のひとつの仕掛けにも思わずニヤリ。

2013年6月9日日曜日

映画:『ジャッキー・コーガン』

~ストーリー~
「優しく殺す」がモットーの殺し屋ジャッキー・コーガン。
ある日、賭博場強盗の実行犯と黒幕を捕らえるよう依頼された彼は、
独断で実行犯らの殺害を目論む。

ブラッド・ピット主演のクライムムービー。
久々に予告詐欺にあった気分。
予告だとひとりの殺し屋が単身ギャングとの戦いに挑むスタイリッシュなクライムアクションといった感じだが、
テイストが悪い方向に出た時のタランティーノの映画を観ているかのようなダラダラしたクライムムービーのさらに質の悪いのを見せつけられたというのが率直な感想。
CGを利用したややスローモーション気味なアクションシーンも予告で流れたもので全て。むしろこの映画のテイストに必要だったのかさえ疑問である。
そして、最後はギャラを渋る依頼者にトーマス・ジェファーソンの経済政策がいかにダメなものかについて演説を垂れて終わり。
一体何がしたい映画だったのか。
せっかくジェームズ・ガンドルフィーニやレイ・リオッタなど渋いキャストも揃っているのだから、
同じプロットで何十倍も良い映画が作れたはず。
(自分は何が良いのかさっぱり分からない)『パルプ・フィクション』や『SNATCH』辺りを楽しめた人なら鑑賞に耐えられるレベルかと思う。

映画:『月に囚われた男』

~ストーリー~
サムはルナ社と3年の契約で、
月に眠る燃料ヘリウム3を採掘する仕事に就いていた。
愛する家族を地球に残し話し相手はAI・ガーディだけの孤独な生活。
契約終了まで2週間と迫ったある日、
サムは採掘の途中で事故に遭い意識を失ってしまう。
次の瞬間目覚めたのは採掘基地の医療室。
我が身に起きた事に疑問に抱いたサムは事故の真相を追い事故の現場に戻る。
そこにいたのは自分とそっくりな人間だった…。

『チャーリーズ・エンジェルズ』『アイアンマン2』などのサム・ロックウェル主演のSFムービー。
ほぼ彼の独り舞台で、その変幻自在な演技に、
名優ケヴィン・スペイシーがガーディの声として華を添える。
サムとガーディ、そして、もうひとりとの自分との会話は時にユーモアで、また、時に緊迫感があるものだが、全体的にはローテンションな映画。
説明不足な部分が多い事も否めないが、
孤独に生きる男の悲哀や事件の意外な真相など、見所も十分にある作品。
プロットとしてはありがちなものとは言え、
ややSFマニアな玄人受けする作品だと思う。
『ガタカ』なんかにハマった人も楽しめるのでは。