2016年3月26日土曜日

映画:『バットマンvsスーパーマン ジャステイスの誕生』

〜ストーリー〜
テロリストに捕らえられたロイスを助けるためにアフリカで引き起こした事件をきっかけに、
クラーク=スーパーマンの持つ力が危険視されることになる。
その頃、2年前の彼とゾット将軍との戦いで多くの部下を失い、
スーパーマンに恨みを持つブルース=バットマンは、
クリプトン星人の弱点であるクリプトナイトをレックス・ルーサーが所持していることを知る。
影で武器の輸出で財を成していたルーサーは、
特殊な能力を持つ超人を敵対視し、その情報を集めていたが、
スーパーマンとバットマンが戦うように謀略を張り巡らせる一方、
クリプトン星の知識と技術を駆使し最強の怪物を復活させようとしていた。

ザック・スナイダー監督がメガホンを取ったスーパーマンの新シリーズ『マン・オブ・スティール』の続編であり、
今後続々と映画化されるDCコミックのジャステイスリーグシリーズの第1作。
本作は原作のジャステイスリーグでも、
世界観を一新したTHE NEW 52!シリーズに着想を得ていると思われる。
(ストーリーは全然違う)

有名2大キャラクターの共演ということで、
アベンジャーズのようなお祭り騒ぎを期待する観客が多いものと考えられるが、
ザック・スナイダー監督お得意のダークな世界観の中、
様々な事情で鬱屈を溜める登場人物が多く登場し、
中盤まではアクションもそれほどなく退屈なシーンも結構多い。
また、アベンジャーズはヒーロー単体の映画でその背景を説明していたのに対し、
本作は原作を知っていることを前提に進む場面が散見されるため、
突拍子のなく見えるシーンが多いことも観客の混乱を引き起こすものと考えられる。
本作のメインキャラのひとりであるワンダーウーマンはおろか(「おいおい、そのビーム縄はどっから持ってきたんだ?」というツッコミの声が聞こえる)、
一瞬だけ登場するフラッシュやネプチューン、サイボーグのシーンは全く意味不明に感じられると思う(原作を知っていても彼らの登場するシーンに意味がないように感じたから)。
全員ジャステイスリーグの主要人物なのに…。

アクションシーンは流石の大迫力。
また、2大ヒーロー同士の戦いは手に汗握るもので、
圧倒的なパワーを持つスーパーマンにただの人間であるバットマンがどう立ち向かうのか、
この点については期待を裏切らないものに仕上がっていると思うが、
全編を通して振り返ると薄味な印象は否めない。
ワンダーウーマンの造形は完璧。

2016年1月5日火曜日

映画:『スター・ウォーズ エピソード7 フォースの覚醒』

〜ストーリー〜
ジェダイとシス、共和国と帝国の戦いから30年。
帝国の分派であるファースト・オーダーは銀河の辺境で着実に軍備を強化し、
デス・スターを遥かに凌ぐ大きさとパワーを備えたスターキラーを建造する。
ファースト・オーダーにとっての障害は、
レイア姫率いるレジスタンスと唯一のジェダイの騎士の生き残りであるルーク・スカイウォーカーであったが、
彼はとある出来事をきっかけにその行方をくらましていた。
ファースト・オーダーに所属するシス/カイロ・レンは、
ルークの居場所を記した地図のデータを見つけようと躍起になっていた。
その頃、砂漠の星ジャクーでジャンク拾いをしながら生計を立てているレイは、
レジスタンスのパイロットが所有していたアンドロイドBB-8と、
元ストームトルーパーのファンと出会う。
彼らを追うファースト・オーダーとの戦い、
ハン・ソロ、チューバッカ、そして、レイア姫との出会いを通じて、
レイは自信が気付いていなかったフォースの力に目覚めていく。

2015年12月18日に全世界一斉公開された、スター・ウォーズ最新作。
監督はジョージ・ルーカスからバトンを受けた、
ミッション・インポッシブルシリーズやスター・トレックシリーズのJ.J.エイブラムス。
ストーリーはエピソード4をリメイクしたと言っても差し支えないくらい似通った内容だが、
アクションはもちろんのことストーリーテリングもかなり進化しており、
エピソード4〜6の正統な続編であることを感じさせてくれる。
旧エピソードの英雄達が登場する度に鳥肌が立つほどの興奮と郷愁にも似た安心感を感じられるが、 
新たな主人公達も各者各様に個性的で魅力的。
それもひとえにJ.J.エイブラムスのシリーズへの理解と製作に対する情熱の為せた技だと思う。
またわ監督がツボを押さえているなと感じるのは、
例えばパブのシーンで楽器を演奏しているのが人間ではない顔をしたエイリアンであるなど、
いわゆる小ネタもふんだんに取り入れているところ。
強いて難点を挙げるなら、
ご新規様ノーセンキューなストーリーと、
カイロ・レンのカリスマ性のなさだが、
これは次作以降に持ち越しか。
(ストーリー上仕方ないところでもあるし)

なお、1回目は初日初回公開を鑑賞し、限定パンフレットも入手。 
2回目はIMAX3Dシアターにて鑑賞。
3Dの方は宇宙を翔けるタイファイターなんかは結構しょぼく見える。

2015年10月31日土曜日

小説:荻原浩『砂の王国』

〜ストーリー〜
エリート証券マンからホームレスに転落した山崎は、
占い師の龍斎と容姿端麗なホームレス仲村と出会い、
人生を逆転させる妙案を思い付く。
それは、宗教団体を作ることであった。
3人が立ち上げた「大地の会」は順調に規模を拡大し金を生み出していくが、
会員が増えていくのに従って徐々に綻びが生じ始める…。

『オロロ畑で捕まえて』『明日の記憶』『噂』など、
幅広いジャンルで才能を発揮する小説家・荻原浩による長編小説。
ストーリーはホームレス期・創立期・転換期の主に3部構成により成り立っており、
山崎の過去や心理を深く描写する事で、
人生の逆転の道を進みながらも苦悩にもがく人間の姿と、
彼を取り巻く心に何かを抱えた人々の人間模様を描くヒューマンドラマが展開される。
他方で、様々な思惑の元、
肥大化する組織がその性質を変容させていき、
ややもすれば暴走し危険性を孕んでいく様子も描かれる。
宗教団体の暴走というと日本人にとってはアレルギーすら引き起こしかねないテーマであり、
本作においては主題には添えられていないが、
不吉なものを予感させる少し怖い作品ともなっている。
相変わらず著者の文章は読みやすく、
文庫本にして上下2巻の大作であるが時間を忘れて読書に没頭できる。

2015年10月30日金曜日

映画:『マッド・マックス 怒りのデス・ロード』

〜ストーリー〜
核戦争により荒廃した近未来。
元警官のマックスは過去のトラウマと対峙しながら、
愛車V8インターセプターで荒野を走る日々を送っていた。
ある日、暴徒に襲撃されたマックスは、
イモータン・ジョー率いるシタデル砦に連行され、
疾病を患う住民たちのために血液を提供するために拘束される。
そんな中、バッサ大佐は自身の出生地である「緑の地」にジョーが監禁している女性達を逃す計画を立てていた。
とある偶然によりシタデルからの脱出を果たしたマックスは、
バッサ大佐と共に緑の地を目指すが…。

マッド・マックスシリーズの監督でありながら、
ベイブやハッピーフィートシリーズみたいな可愛らしい作品の製作・脚本も務めるジョージ・ミラー監督のマッド・マックスシリーズ最新作。
主演にトム・ハーディとシャーリーズ・セロン。
北斗の拳よろしく世紀末ヒャッハー!感満載の本作。
上映時間の多くをド迫力のアクションシーンに割きながらも、
要所要所でセンチメンタルなストーリーも織り交ぜ、
まったく飽きを感じさせないエンターテイメント作品となっている。
強いて難点を挙げるとすれば、 
どのキャラクターも個性が強くて、
主人公のマックスの存在感が薄いところか。

2015年10月25日日曜日

雑記:牛久大仏

映画『下妻物語』において何かと存在感を放つ大仏様。
世界一高いブロンズ立像としても有名。
とにかくデカい。
不安を覚える人すらいるんじゃないかと思う。
ただ、展望台からの景色はただの田舎の風景。

2015年10月21日水曜日

映画:『チャッピー』

〜ストーリー〜
ヨハネスブルグでは人型警察ロボットが導入され、
犯罪率の抑制に効果を上げていた。
開発者であるディオンは、
独自に構築した人工知能の導入を提案するが却下され、
廃棄寸前のロボットを自宅に持ち帰りプログラムをテストしようとする。
しかし、帰宅の途中でギャングの襲撃に遭い、
奪われたロボットはチャッピーと名付けられる。
廃棄寸前であったチャッピーの寿命であるバッテリーは5日分の残量しかなく、
チャッピーはギャングに生活の術を学びながら生き残る道を模索するが・・・。

『第9地区』『エリジウム』のニール・ブロムカンプ監督の最新作。
「南アフリカ」「近未来」「ギャング」「マイノリティー」というキーワードで、
『第9地区』との共通点を見出す事の出来る本作。
『第9地区』がアパルトヘイトを題材とし、
組織に追われる身となった男の孤独を緊迫感を持って描こうとしていたのに対し、
本作は人工知能を備え人と同じく心も成長するマシンを、
彼を取り巻く人々がそれぞれに導こうとしそれにチャッピーが苦悩するという、
青春映画にも通ずるような「心の成長」がテーマとなっている。
ただ、生後3〜4日でとある大発明を成し遂げるほど知性のあるチャッピーの精神年齢がいつまでも子どもであるなど、
SF映画としては色々と矛盾してしまっている点がどうしても引っかかってしまう。
アクションシーンも終盤に固まっているため、
アクション映画として楽しもうとすると肩透かしを食らう可能性がある。