~ストーリー~
2154年、環境汚染や人口爆発による地球の荒廃から逃れるため、
富裕層はスペースコロニー”エリジウム”を建設し、
高度なテクノロジーがもたらす生活を謳歌していた。
一歩地球はスラム化し、まともな医療を受けられない人々で溢れかえっていた。
そんな中、工場で働くマックスは不慮の事故により致死量の放射線を浴び、余命5日と宣告される。
エリジウムでの医療を受けるために、
マックスは密航の手引きをしている男スパイダーに会い、
エリジウムの人間の脳に埋め込まれたデータを盗むように指示を受ける。
仲間を失いながらも作戦は成功。
しかし、盗み出したデータはエリジウムそのものの存在を根本から覆しかねないものであり、
マックスはエリジウムの防衛庁長官デラコートやその部下であるクルーガーから命を狙われる事となる。
マット・デイモン、ジョディ・フォスター主演のSFアクション。
支配からの解放というサイバーパンクの基本をなぞった内容で、ストーリーは極めてシンプル。
だが、本題に入るまで(約20分)が長過ぎて退屈な一方、
入ったら入ったで、登場する敵役が見事にアホばかりで、
ストーリーを無理矢理長くするような事ばかり引き起こす。
全体的に冗長さを感じさせる作品。
アクションにも特筆すべき点はない。
坊主頭で大リーガー養成スーツを着たマット・デイモンがワイヤーアクションを繰り広げるという、
ファンによっては悪夢の光景ともなりかねないB級映画感を楽しめるなら良いかも。
それにしても、マット・デイモンに限らず、
ジョディ・フォスターやシャールト・コプリー(『第9地区』)など、
演技力のある俳優が主要キャストを務めており、
キャラクターのシリアスさとストーリーのハチャメチャさに始終齟齬を感じる。