~ストーリー~
稀代の犯罪者ジョーカーがゴッサムシティを恐怖に陥れてから8年の月日が流れた。
犯罪者を厳しく取り締まるデント法により、ゴッサムシティの犯罪率は激減していた。
だが、その秘密を知るウェインは身も心もボロボロのまま屋敷に引き籠り続けていた。
また、ゴードンも犯罪のないゴッサムシティではもはや「過去の人」であった。
だが、ふたりはある事をきっかけにベインという男がゴッサムシティを再び恐怖に陥れようとしている事を知る。
事前にビギンズとダークナイトの鑑賞は必須。
ストーリーの深さだけならダークナイトに軍配が上がるかも知れないが、
観客の感情を動かすという意味では本作の勝ち。
3部作の締め括りとして、これ以上ないものになっていると思う。
実際映画館にて上映終了後の観客の反応も興奮冷めやらぬといった感じの人が多いように思われた。
これは、結局のところ、バットマンがヒーローであるという事に尽きる。
どれだけ絶望に陥っても何度でも立ち上がって、最後には街を救ってくれる。
その姿に観客は共感し、主人公と同じ時の流れと感情を共有し、最後に悪をやっつけた気分になり、スッキリして帰る。
ヒーローものの醍醐味であり、本作はこれをとことん見せつけてくれる。
よくよく考えるとダークナイトは話は巧いけどこれがない。
ひたすらバットマンを突き落としていく。
しかし、本来のバットマンが上記したような英雄譚である事を考えると、
ダークナイトですら今作の前座にしか見えてくるからあら不思議。
とは言え、どちらが良いとか悪いとかの問題ではなく、
そもそもの性質が異なる作品であるという事だけなので、
いよいよシリーズがラストを迎えるという事で素直に鑑賞すればOK。
ただ、絶望の見せ方が半端ないのと、伏線がものすごく多いのと、
核から独裁政治からアメリカのテロ対策まで含まれているテーマが多過ぎるため、非常に疲れる。
実はアクションの数はかなり控えめなのだが、
ラスト20分のバトルは3部作の集大成とも言えるほどの大迫力。
キャットウーマンがくだんのバットマン専用バイクに乗って街中でバットモービルとチェイスするところなんてニヤニヤが止まりません。
新キャストとしては、
キャットウーマン役のアン・ハサウェイはミシェル・ファイファーに劣らず十分魅力的だったし、
『インセプション』からの登用組である、ジョゼフ・ゴードン=レヴィット(ディカプリオの相方だった人)、マリオン・コティヤール(ディカプリオのトラウマである妻を演じていた人)、トム・ハーディ(変身が得意だった人)らにそれぞれ大変重要な役柄が与えられており、
『インセプション』ファンなら違った意味でも楽しめると思う。
2013年6月23日日曜日
映画:『トータル・リコール』
~ストーリー~
21世紀末に勃発した戦争により、
人類は富裕層のブリテン連邦と貧困層のコロニーに分かれて住む事となり、
地球の真反対に存在する2つの地はエレベーターで繋がれていた。
マイサイアスを中心とするコロニーの住民はブリテン連邦の圧政からコロニーを解放しようと連邦に対しテロ活動を仕掛けていたが、
連邦の代表コーヘーゲンはそれに対しロボット警官シンセティックの増産によりますますコロニー政策を厳格化していった。
シンセティックの製造工場で働くダグラスは毎晩自分が別の人間であるという夢に苛まれていた。
ある日、ダグラスは、夢の正体を探ろうとトータル・リコール社に足を踏み入れる。
だが、そこに運悪く警官隊が現れ、彼は拿捕されてしまう。
その瞬間、ダグラスは彼を取り囲む警官たちを次々となぎ倒し、トータル・リコール社から脱出したのだった。
サイバーパンク小説の第一人者、フィリップ・K・ディックの『追憶売ります』が原作、との説明より、
シュワちゃんとシャロン・ストーン主演の90年代を代表する(?)SF映画『トータルリコール』のリメイクと説明した方がピンとくる作品。
フィリップ・K・ディックの作品は未来世界の日常生活を描いた割と地味な小説が多くて、
映画化される場合は設定だけを頂いてド派手なサイバーパンク映画にされる事が多い。
90年版も多分に漏れず、おばちゃんの顔がパッカーンと開いたらシュワちゃんだったり、目玉がビヨーンと飛び出るシーンとか、コメディチックな要素も含んだド派手なSFアクションだった。
その意味でもシュワちゃん版映画のリメイクと言った方が実は正解。
ただし、こちらはシリアス路線。
基本的な設定が幾つか変更されており、
製作サイドはリアルを目指した…とか言ってるけどストーリーなんてあってないようなもん。
一応観客を驚かせようとする仕掛けは数カ所あるものの、
サイバーパンクをよく観る人ならありきたりな仕掛け。
むしろ、90年版のおっぱい3つミュータントや、顔パッカーンおばちゃん(←ただし、これは一捻りあり)を再現してる事の方にビックリ。
細かい事を言えば、工場の同僚の設定や、リコール社を勧めた同僚の設定なんかをきちんと作っておて線に忍ばせとけばちょっとは捻りの効いたストーリーになったのではと思う。
ただ、この映画はストーリーなんてどうでも良くて、アクションを楽しむためのもの。
体感時間で上映時間の8割以上。本当にアクションしっぱなし。
カーチェイスや複雑に交差するエスカレーターのシーンも良いけど、
個人的にはケイト・ベッキンセールがあのキレイなお顔を鬼の形相に変えて、
コリン・ファレルをボッコボコにしてるのが一番痛快だった。
『アンダーワールド』でとった杵柄?
21世紀末に勃発した戦争により、
人類は富裕層のブリテン連邦と貧困層のコロニーに分かれて住む事となり、
地球の真反対に存在する2つの地はエレベーターで繋がれていた。
マイサイアスを中心とするコロニーの住民はブリテン連邦の圧政からコロニーを解放しようと連邦に対しテロ活動を仕掛けていたが、
連邦の代表コーヘーゲンはそれに対しロボット警官シンセティックの増産によりますますコロニー政策を厳格化していった。
シンセティックの製造工場で働くダグラスは毎晩自分が別の人間であるという夢に苛まれていた。
ある日、ダグラスは、夢の正体を探ろうとトータル・リコール社に足を踏み入れる。
だが、そこに運悪く警官隊が現れ、彼は拿捕されてしまう。
その瞬間、ダグラスは彼を取り囲む警官たちを次々となぎ倒し、トータル・リコール社から脱出したのだった。
サイバーパンク小説の第一人者、フィリップ・K・ディックの『追憶売ります』が原作、との説明より、
シュワちゃんとシャロン・ストーン主演の90年代を代表する(?)SF映画『トータルリコール』のリメイクと説明した方がピンとくる作品。
フィリップ・K・ディックの作品は未来世界の日常生活を描いた割と地味な小説が多くて、
映画化される場合は設定だけを頂いてド派手なサイバーパンク映画にされる事が多い。
90年版も多分に漏れず、おばちゃんの顔がパッカーンと開いたらシュワちゃんだったり、目玉がビヨーンと飛び出るシーンとか、コメディチックな要素も含んだド派手なSFアクションだった。
その意味でもシュワちゃん版映画のリメイクと言った方が実は正解。
ただし、こちらはシリアス路線。
基本的な設定が幾つか変更されており、
製作サイドはリアルを目指した…とか言ってるけどストーリーなんてあってないようなもん。
一応観客を驚かせようとする仕掛けは数カ所あるものの、
サイバーパンクをよく観る人ならありきたりな仕掛け。
むしろ、90年版のおっぱい3つミュータントや、顔パッカーンおばちゃん(←ただし、これは一捻りあり)を再現してる事の方にビックリ。
細かい事を言えば、工場の同僚の設定や、リコール社を勧めた同僚の設定なんかをきちんと作っておて線に忍ばせとけばちょっとは捻りの効いたストーリーになったのではと思う。
ただ、この映画はストーリーなんてどうでも良くて、アクションを楽しむためのもの。
体感時間で上映時間の8割以上。本当にアクションしっぱなし。
カーチェイスや複雑に交差するエスカレーターのシーンも良いけど、
個人的にはケイト・ベッキンセールがあのキレイなお顔を鬼の形相に変えて、
コリン・ファレルをボッコボコにしてるのが一番痛快だった。
『アンダーワールド』でとった杵柄?
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