2014年7月19日土曜日

映画:『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド 死霊創世記』

〜ストーリー〜
母の墓参りに来たバーバラは、
突如ゾンビの襲撃を受け近くの民家に逃げ込む。
そこには数人の先客がおり、
防衛手段と脱出方法について対立してしまう。
だが、その間にもゾンビはどんどん群れをなして近付いてきており・・・。

ジョージ・A・ロメロがその後のゾンビ像を決定づけた『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』を、
本人が脚本を担当、数多くのゾンビのメイクアップのみならずスタントまでこなしてしまうトム・サヴィーニがリメイク・監督した1990年の作品。
オリジナルと比較すると、
ヒロインが現代らしい強い女性に変わっている点と、
元々それほどでもなかったグロシーンがほぼ皆無になっている点が異なるくらいで、
(ただし、オリジナルは白黒なので別種の怖さがある)
ストーリーはほぼ踏襲されている。
極限状況における人間性の脆さを観る者の心に突き刺し、
最後の「人間も彼ら(=ゾンビ)も変わらない」というセリフで止めを刺す。
また、他のゾンビ映画を観ている人なら、
この映画がいかに以降の作品に影響をおよぼしているかが分かるはず。
本来ならオリジナル版をオススメしたいところだが、
ほぼ同じストーリー構成である点を鑑み、
グロシーンの少なさとカラー作品という見やすさから本作をオススメします。

映画:『ウィッカーマン』

〜ストーリー〜
警官であるメイラスの元に、
8年前に失踪した婚約者ウィローから、
行方不明となった娘ローワンを探して欲しいという手紙が届く。
彼女の生まれ故郷である島に向かったメイラスは、
その閉鎖的で独特な島の風習とその中で暮らす人々に翻弄されながらも、
ローワンの痕跡を少しづつ発見していくが・・・。

ニコラス・ケイジ主演のスリラー。
約1時間半の上映時間中、
1時間20分までほぼ動きがなく、
ただただニコラス・ケイジが島を走り回り、
たまに痛い目に遭うのを見ているだけという退屈な映画。
オチも見え見え。というか、タイトルが悪い。
一番の見所は、
アーロン・エッカートとジェームズ・フランコのカメオ出演シーン。

2014年7月13日日曜日

映画:『シャドー・ダンサー』

〜ストーリー〜
IRAの闘士でありシングルマザーでもあるコレットは、
ある日、MI5のマックに捕らえられ、
息子との生活を続けたければIRAの情報を流すように命じられる。
とある襲撃事件の失敗から裏切り者の疑いを向けられ始めたコレット。
マックは彼女を守ろうと捜査を進めていく内に、
コレットとは別の密告者「シャドー・ダンサー」の存在に気付く。

『インサイド・マン』『イントルーダーズ』のクライブ・オーウェンと、
『オブリビオン』のアンドレア・ライズボローが共演したスパイサスペンス。
ヨーロッパ映画らしい淡々とした雰囲気を持つ映画だが、
それが悪い方に転がっていてとにかくテンポが悪い。
それ故に緊迫感も感じられず、サスペンスとしての面白みを減少させてしまっている。
エンディングはそれなりに驚きをもって迎えられるべき質のものなのだが、
映画全体のテイストから言うと非常に唐突な印象を受ける。