テロリストに捕らえられたロイスを助けるためにアフリカで引き起こした事件をきっかけに、
クラーク=スーパーマンの持つ力が危険視されることになる。
その頃、2年前の彼とゾット将軍との戦いで多くの部下を失い、
スーパーマンに恨みを持つブルース=バットマンは、
クリプトン星人の弱点であるクリプトナイトをレックス・ルーサーが所持していることを知る。
影で武器の輸出で財を成していたルーサーは、
特殊な能力を持つ超人を敵対視し、その情報を集めていたが、
スーパーマンとバットマンが戦うように謀略を張り巡らせる一方、
クリプトン星の知識と技術を駆使し最強の怪物を復活させようとしていた。
ザック・スナイダー監督がメガホンを取ったスーパーマンの新シリーズ『マン・オブ・スティール』の続編であり、
今後続々と映画化されるDCコミックのジャステイスリーグシリーズの第1作。
本作は原作のジャステイスリーグでも、
世界観を一新したTHE NEW 52!シリーズに着想を得ていると思われる。
(ストーリーは全然違う)
有名2大キャラクターの共演ということで、
アベンジャーズのようなお祭り騒ぎを期待する観客が多いものと考えられるが、
ザック・スナイダー監督お得意のダークな世界観の中、
様々な事情で鬱屈を溜める登場人物が多く登場し、
中盤まではアクションもそれほどなく退屈なシーンも結構多い。
また、アベンジャーズはヒーロー単体の映画でその背景を説明していたのに対し、
本作は原作を知っていることを前提に進む場面が散見されるため、
突拍子のなく見えるシーンが多いことも観客の混乱を引き起こすものと考えられる。
本作のメインキャラのひとりであるワンダーウーマンはおろか(「おいおい、そのビーム縄はどっから持ってきたんだ?」というツッコミの声が聞こえる)、
一瞬だけ登場するフラッシュやネプチューン、サイボーグのシーンは全く意味不明に感じられると思う(原作を知っていても彼らの登場するシーンに意味がないように感じたから)。
全員ジャステイスリーグの主要人物なのに…。
アクションシーンは流石の大迫力。
また、2大ヒーロー同士の戦いは手に汗握るもので、
圧倒的なパワーを持つスーパーマンにただの人間であるバットマンがどう立ち向かうのか、
この点については期待を裏切らないものに仕上がっていると思うが、
全編を通して振り返ると薄味な印象は否めない。
ワンダーウーマンの造形は完璧。