スパイダーマンとして活躍しながらも、
恋人のグウェンとの距離を縮められずにいたピーター。
そんな彼の前に親友ハリーが海外から帰ってくる。
ハリーは一族に伝わる特殊な遺伝病を克服するために、
スパイダーマンの血を欲していた。
スパイダーマンを捕らえるべく、
ハリーは事故により電気を操る能力を得た男マックス=エレクトロを使い、
また自らも特殊な血液とパワードスーツによりグリーン・ゴブリンと化し、
親友をその毒牙に掛けようとする。
『http://kakidame-kakidame.blogspot.com/2014/05/blog-post_6.html』シリーズ第2弾。
前作同様のカラッとした明るい雰囲気と勧善懲悪のヒーローストーリーを引き継ぎつつ、
キャラクター説明が不要になった分を見応えたっぷり極彩色豊かなアクションできちんと補充している。
相変わらず諸々のエピソードもアッサリめに描いているが、
劇中にきちっと解決されるので不満なポイントという訳ではない。
ただ、前作のラストで主人公が下したとある決断が軽過ぎやしないかと評していたのだが、
それを今作でまさかあんな形で解決させるとは思わなかった。
ピーターとハリーの決着の行方、
ハリーにヴィランを手引きするミスター・フィアーの正体、
そしてこれは前シリーズも含めたファンサービスかも知れないが、
オクトパス風のパワードスーツなど、
次回作へ期待を抱かせる繋ぎも万全…
だったのだが、
商業権がソニーからマーヴェルに戻った今となっては続編があるかどうかは微妙。
まあ、もうちょっと早ければ『シビル・ウォー』に間に合ったんじゃないかと思うと非常に残念。
2014年5月6日火曜日
映画:『アメイジング・スパイダーマン』
トビー・マグワイア版のような、
陰気臭いキャラが織り成すウジウジ青春劇ではなく、
「悲しいことは悲しい!」
「好きな人は好き!」
「悪いやつはやっつける!」
「スパイダーマンはみんなのヒーロー!」
という単純明快なストーリー構成は好感が持てる。
なんだかんだでヒーローものはこれくらいアッサリしてる方が良い。
何よりもヒロインがサッパリした性格でちゃんとカワイイのが良い。
トビー・マグワイア版のキルスティン・ダンストは女優としては素晴らしいけど、
こんな○○○○な女に振り回されるかよ!と、
イマイチ感情移入しにくい感じだったので…。
あえて苦言を呈するとすれば、
主人公が最後に下したある決断が軽過ぎやしないか?というところ。
でも、今作の雰囲気からするとこの決断でないといけない気もするし、
ここは個人の嗜好の問題か。
個人的に嬉しかったのは、
それほど有名ではないキャストが多い中で、
往年の名優マーティン・シーンが、
主人公の人生に深く影響を与える重要な役所である育てのおじ役として存在感を光らせていたところ。
やっぱり映画って脚本+俳優なんだと改めて思った。
お気軽デートなんかにはもってこいの作品。
陰気臭いキャラが織り成すウジウジ青春劇ではなく、
「悲しいことは悲しい!」
「好きな人は好き!」
「悪いやつはやっつける!」
「スパイダーマンはみんなのヒーロー!」
という単純明快なストーリー構成は好感が持てる。
なんだかんだでヒーローものはこれくらいアッサリしてる方が良い。
何よりもヒロインがサッパリした性格でちゃんとカワイイのが良い。
トビー・マグワイア版のキルスティン・ダンストは女優としては素晴らしいけど、
こんな○○○○な女に振り回されるかよ!と、
イマイチ感情移入しにくい感じだったので…。
あえて苦言を呈するとすれば、
主人公が最後に下したある決断が軽過ぎやしないか?というところ。
でも、今作の雰囲気からするとこの決断でないといけない気もするし、
ここは個人の嗜好の問題か。
個人的に嬉しかったのは、
それほど有名ではないキャストが多い中で、
往年の名優マーティン・シーンが、
主人公の人生に深く影響を与える重要な役所である育てのおじ役として存在感を光らせていたところ。
やっぱり映画って脚本+俳優なんだと改めて思った。
お気軽デートなんかにはもってこいの作品。
2014年5月5日月曜日
小説:安生正『生存者ゼロ』
北海道沖の採掘プラントの従業員が、
一夜にして凄惨極まる姿に成り変わり発見された。
その遺体からは未知の最近が採取され、
新型の感染症が疑われたが被害は広がることなく、
原因不明のまま事件は収束するかと思われた。
だが、1ヶ月後、北海道のとある街の住民6万人が、
やはり一夜にして同じ症状で全滅するという事態が発生。
両方の現場に居合わせた自衛官・廻田は原因と被害拡大の防止策を探るように命じられる。
安生正の第11回このミス受賞作品。
たった一夜にして多くの人間を死に至らしめる謎の感染症とその意外な原因、
その対応に追われ醜態を晒す日本政府と諸外国との緊張など、
プロットとしては面白い部分が多々ある。
しかし、何もかもを詰め過ぎた結果、
不必要だったのではないかという要素や説明不足のまま読者を置いていく部分も多々ある。
例えば、
主役のひとりである覚醒剤中毒の元細菌研究者は、
事件の原因究明のキーパーソンになるのか(羊たちの沈黙のレクターみたいな)と思えば、
ストーリーをかき回すだけで不快感しか感じられない。
あるたは、全く異なる時間と環境にあるはずの人物が共通して聞いた「神の啓示のようなもの」については何の説明もない。
一時は実は本作はカルトホラーなのかと思ってしまうほどこのプロットは不要だ。
そうかと思えば、政府のグダグダな対応、政治家のダメさという部分については執拗なほど細かく描写があり、
著者は国に身内を殺されたことでもあるのかと首を傾げたくなる。
このようなチグハグさが全体的に感じられ、
せっかくの良いプロットが台無しになってしまっていると思う。
ただ、見せ場を視覚的にイメージすると映画に向いているような箇所が散見されるため、
上述したような余分な要素を削り取れば、
なかなかのエンターテイメント作品になりそうな気はする。
一夜にして凄惨極まる姿に成り変わり発見された。
その遺体からは未知の最近が採取され、
新型の感染症が疑われたが被害は広がることなく、
原因不明のまま事件は収束するかと思われた。
だが、1ヶ月後、北海道のとある街の住民6万人が、
やはり一夜にして同じ症状で全滅するという事態が発生。
両方の現場に居合わせた自衛官・廻田は原因と被害拡大の防止策を探るように命じられる。
安生正の第11回このミス受賞作品。
たった一夜にして多くの人間を死に至らしめる謎の感染症とその意外な原因、
その対応に追われ醜態を晒す日本政府と諸外国との緊張など、
プロットとしては面白い部分が多々ある。
しかし、何もかもを詰め過ぎた結果、
不必要だったのではないかという要素や説明不足のまま読者を置いていく部分も多々ある。
例えば、
主役のひとりである覚醒剤中毒の元細菌研究者は、
事件の原因究明のキーパーソンになるのか(羊たちの沈黙のレクターみたいな)と思えば、
ストーリーをかき回すだけで不快感しか感じられない。
あるたは、全く異なる時間と環境にあるはずの人物が共通して聞いた「神の啓示のようなもの」については何の説明もない。
一時は実は本作はカルトホラーなのかと思ってしまうほどこのプロットは不要だ。
そうかと思えば、政府のグダグダな対応、政治家のダメさという部分については執拗なほど細かく描写があり、
著者は国に身内を殺されたことでもあるのかと首を傾げたくなる。
このようなチグハグさが全体的に感じられ、
せっかくの良いプロットが台無しになってしまっていると思う。
ただ、見せ場を視覚的にイメージすると映画に向いているような箇所が散見されるため、
上述したような余分な要素を削り取れば、
なかなかのエンターテイメント作品になりそうな気はする。
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