2014年3月30日日曜日

映画:『トランス』

~ストーリー~
ギャングのリーダー・フランクはオークショニアであるサイモンと共謀して、
2500万ドルの価値がある絵画を盗み出そうとする。
だが、サイモンが計画外の行動を起こし、絵画は行方不明に。

さらに、彼は記憶喪失に陥る。
絵画の行方を探すために、
二人は催眠療法士のエリザベスの元に赴く。

『ウォンテッド』『つぐない』のジェームズ・マカヴォイと、
『オーシャンズシリーズ』『ブラックスワン』のヴァンサン・カッセル共演のスリラー。
監督は『28日後』『ザ・ビーチ』のダニー・ボイル。

夢や記憶を扱うサスペンスは、
一見荒唐無稽な場面にも必ず意味があり、
鑑賞中には訳が分からなくても、
最後にそれらを理路整然と並べるとパズルの如く事件の全体像が見えるようになる、
という所にひとつの鑑賞の醍醐味がある。
本作の場合も確かにそのような伏線は引いてあるのだが、
それらをストーリーで語るのではなく、
登場人物や舞台設定で視覚的に語っているため、
最後のとある人物の独白まで物語の全体像が見えにくく焦ったさを感じさせる。
それに加え、設定にチグハグな部分があったり人物描写が薄いため、
「なんでこんな事になるんだ?」と首を傾げたくなる場面も散見される。
やたらと音楽と画面効果には凝ってるけど実はそのシーン意味ないよね!?というダメな時のダニー・ボイルのクセも全開。
事件の真相はそれなりに衝撃的なもののはずなのに、
全くそれを感じさせない作品になってしまっている。

0 件のコメント:

コメントを投稿