双子の娘を誘拐されひとりの命を奪われ、
失意に陥ったリューシーは警察を辞職し、
残された娘と母と共に静かに暮らしていた。
ある日、リューシーはかつての同僚から、
犯人が不可解な方法で自殺したことを聞き、事件の真相を独自に追い始める。
一方、リューシーと同じく心に傷を負い、
殺人課に異動したシャルコは、
とある研究施設でチンパンジーによるものと思われる殺人事件の捜査にあたっていた。
やがて、2つの事件は交差し始め、
恐るべき犯人の正体と、人間の遺伝子に潜む秘密が明らかとなる…。
2015年8月23日に紹介の『http://kakidame-kakidame.blogspot.com/2015/08/e.html』のその後と新たな事件を描いた続編。
本作においても著者お得意の猟奇殺人事件と、
生物の進化や遺伝子という壮大なテーマをベースとし、
無関係に思われる事象が収束したうえに事件の意外な真相と犯人が明らかになるという、
優れたサスペンスを読んだ時に覚える快感を味わう事ができる。
また、本筋とは無関係ながら残された謎があり、
その真相は日本未訳の『ATOM[KA]』という続編に委ねられている模様。
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